東村山市の「なかむら整体院」

2022年秋より

“ソフト整体　快人(かいんど)”

に屋号変更いたします。

前回のブログに記載した通り、整体院なので保険適用ではありませんが、身体全体の状態を把握し、症状の改善に繋げられるよう効果的な手技を取り入れて施術を組み立てています。

 

2006年5月に独立開業して16年。このホームページを作成するまでは「なかむら整体院」として営業してきました。その間、様々な症例の方々が来院して下さいましたが、その中でも特に印象に残っているエピソードをいくつか紹介したいと思います。

 

 

【症例１】

開業間もない頃、当時70代の女性が肩こりと頭痛で来院されました。その方は週に１回のペースで90分コースを選択され1ヶ月くらいで改善傾向が見られました。ご本人もかなり楽になったようでしたが、3ヶ月ほど過ぎた頃に嬉しい報告をして下さいました。

以下は、血圧の薬を処方してもらっているかかりつけ医での看護師さんとのやり取り。

医院で定期的に測っている血圧が、最近低めで安定してきている。食事や投薬には以前から気を付けていたので、それ以外での変わったことといえば整体に通い始めたことくらい。そう伝えると、その看護師さんは整体での調整で、血圧にこんな変化が出たのは聞いたことがないと驚いていたそうです。

だからと言って、「高血圧は整体で改善できる」などと言う気はさらさらありません。動脈硬化や他の内科的疾患で生じた高血圧は難しいでしょうし、全員に効果があるとも言い切れないからです。でも、頸椎の歪みや首・肩の筋緊張を取り除くことで、何らかの変化が見られる場合もあるということに気付かせてもらえた出来事でした。

 

【症例２】

続いて、60代会社役員の男性の症例。５年ほど前、仰向けに寝るだけで首に痛みが出て左腕が痺れるとのことで来院されました。もともと変形性頚椎症と診断され杏林大学病院に通院されている上、間欠性跛行を伴うと言うので慎重に対応。首を反らせると痛みと痺れが出るので、施術台にうつ伏せの状態でヘッドレストを下げたまま全身をマニピュレーション。その後、頸椎の屈曲位を片腕で保持しながら仰向けでの首・肩の調整。こちらの筋肉が硬直するほどの重労働でした。さすがに短期間での改善とはいきませんでしたが、こちらも週１回90分で徐々に良化が見られ、今は仰向けでの肩上部～頸部の調整時も痺れを訴えることはほぼ無くなりました。また、来院当初は直線距離100メートルほどのドラッグストアに行くのに3～4回休憩が必要だったものが、現在は200～300メートルは休まずに歩けるとおっしゃっています。

 

【症例３】

最後に50代介護職の男性。ゴルフのレッスンで肘痛が出たので、来院歴のあるゴルフトレーナーから紹介されて７年前から通院。全体的に靭帯の強度が弱く関節に負荷がかかりやすい体質のようで、上下・前後のバランスを維持するように調整して６回で改善。その後も２～３ヶ月に一度全身調整で来られていましたが、今年４月に突然の膝痛を発症。痛みの出る態勢や頻度を確認してから施術。動きはゆっくりであるものの両膝をついても痛みは全く無し。これは膝の疾患ではなく腰椎付近での神経障害の可能性が高いと判断して整形外科の受診を勧めました。最初の整形外科で腰椎ヘルニアと診断されリハビリに通うも痛みは増すばかり。その後も時々身体を調整しているのですが、動き方や痛みの部位がリウマチを患っている自分の父親の姿とダブって見えたので、膠原病も視野に入れたセカンドオピニオンを提案しました。MRIの撮れる整形外科を受診するもやはり原因不明でヘルニアの手術を勧められたそうです。そうこうしているうちに断続的な発熱を確認。何度受けてもPCR検査は陰性。かかりつけ医で複数の抗生剤を処方されなんとか解熱。1ヶ月ほど連絡が無かったので、治療方針が決まったものと思っていたところ、先週とうとう排尿障害が現れたので北里大学病院を紹介されたとのこと。検査入院の前に挙がらなくなった上腕と反らせなくなった首をなんとかしてほしいと連絡を受けて軽く全身調整。首の可動域は回復したものの全体的に動きは辛そうでした。そして、１週間後に連絡があり、リウマチ性多発筋痛症と診断されたそうです。

 

現代は、昔の町医者のように身体全体を看て診断することは少なくなり、診療科は細分化され医師も専門分野に特化してきています。一つの症状や病状を確定させるためにも色々な角度からのアプローチや検査が必要となってくるので患者さんの負担や心労は計り知れませんね。

我々のような者でも、最初はどうしても自分の知識の範疇で物事を考え、持てる技術で対処しようとしますが、当然万能ではないので広い視野と次のステップへの誘導も必要になってきます。今回は自分の手技を過信せず、直感による適切なアドバイスが出来たと自負できる事例でした。

 

このように、凝り固まった考えを押しつけることなく、色々な可能性を視野に入れ、一人ひとりの生活リズムに合わせた施術を心掛けておりますので、お気軽にご相談ください。